「 容積の絵画 」 信田俊郎 / シダアートスタジオ代表
30年余り抽象絵画を考えてきた。キャンバスという矩形の構造である垂直性と水平性を、絵画の内部に取り込んでいくという方法で制作を続けてずいぶん経った。私の考えでは、このことによって絵の内部が常に絵の外とつながっている、言い換えれば、一枚の絵が同時に断片でもあるような、自己完結しない絵画ができたと思う。
絵画は、色彩による2次元の表現であり、それは面積の話のように思えるが、私は絵画の容積ということが頭から離れない。できることなら、私の絵の前に立った人とつながっているような、あるいはまた、その人を包み込むような、3次元的な色彩の場としての絵画空間を生み出したいと願っている。
Artist Profile:Shida Toshiro
1953年 新潟県佐渡市生まれ / '78 新潟大学教育学部美術科卒業 / '79 初個展(アトリエ我廊、新潟) / 以降個展を中心に活動 / '11 「新潟の画家たち」(新潟県立万代島美術館)
Information
2021年 4月 楓画廊
4月23日 ~ 5月3日
医学町画廊1F&2F
楓画廊企画
楓画廊企画の展示が始まりました。
今回の展示は、楓画廊20周年記念展の第5弾で、企画のトリを務めさせていただくことになり
光栄かつプレッシャーの中での仕事となりました。
新装なった画廊の1,2階を同時に使った展示です。
極端に大きいものと極端に小さいものを同時並行で製作。
大きな作品では、色面をどんどん大きくしたくなってきたこと。
小さな作品は、できるだけ断片化するよう意識したこと。
2枚つないだ変形の作品は、どうしても不満で2日めに会場でライブで加筆してようやく落ち着きました。
全てキャンバスに油彩、昨年の秋からの仕事です。
2日間ながめていて、どうしても落ち着かずライブで加筆しました。
ようやく心穏やかになりました。
楓画廊さんがインスタグラムで作業を配信してくれています。
これは30号サイズが2点ですが、
途中までつないで1枚として描き続け、終盤に分離して仕上げたものです。
2枚の絵の磁場が働くぎりぎりまで離して展示していただきました。
よかったと思います。
2019年10月 游文舎個展(柏崎)
10月5日から14日まで、游文舎(柏崎)にて、開館11周年記念として個展を企画していただきました。、広いスペースに新作と旧作を並べた油彩の展示をしています。
1988年の創庫美術館出品作、2006年個展、2011年万代島美術館出品作、そして今年6月以降の新作7点ほどを二つのスペースに分けて展示しました。バランスよく展示できたと思います。
2019年4月 ギャラリーみつけ個展
光の場所 The presence of light
4月20日(土)~5月19日(日)
年明け後、集中的に制作した大作中心の展示です。すべて油彩。17点。
2018年 5月 グリッドから 近藤あき子 × 信田俊郎
主催 砂丘館
企画 大倉 宏